俺鍋ブログ【九品目】祝15周年!!
稽古場の愛されおとぼけ爆弾、のもようから指名されてしまいました。
このたび、13年ぶりにプラザソルの舞台に立たせていただくことになりました。
青春事情という集団で、主に下北沢あたりで活動しております加賀美秀明と申します。
ちょっとラゾーナの思い出でも書いてみようかと思います。
13年前、ボクらの劇団で、プラザソルで公演をやらせてもらいました。
なんでも入っている大型ショッピングモールの中にある劇場ってだけで、なんだかワクワクしたのを覚えています。
仕込み日の朝、
たいした役にも立たないのに、テンションだけあがって、勢いでラゾーナ内のホームセンターでナグリを買いました。
もちろんほぼ使いませんでした。
仕込みバラシでは、今でももっぱら率先してクギを拾っています。
本番前にフッと劇場から消えたと思ったら、
ドラッグストアだか、化粧品売り場だかの店頭で、
サンプル品だけで本番仕様のバチバチ舞台メイクを仕上げてくる女優もいました。
やべーですよね。
当時のボクらからしたら、とっても大きくて広くてキレイな劇場で、
そんなプラザソルで芝居ができたことが喜びでした。
2009年のラゾーナは、まだまだ世間の最新スポットでした。
映画館にIMAXがいち早く導入されて、
『アバター観るなら川崎行った方がいいよ!』
なんて言われて、
新宿でも渋谷でもまだ観れなかった
IMAX3Dアバターをわざわざラゾーナまで観に来た思い出もあります。
つまんなかったなぁ。アバター。
ラゾーナ以前の川崎をボクはよく知らないけれど、
なんとなく頭に浮かぶ、
川崎=工場・労働者・治安悪いみたいなイメージや、
東口側の雑多な感じをすべて覆い隠すかのように、
西口直結のピカピカでキラキラした、
なんだか言い方はアレですけど、
ちょっと街から浮いているような、
そんな印象の場所でした。
それから13年が経って、
いまの川崎に降り立ってみると、
ラゾーナの当時の目新しい輝きはなくなりましたが、
主婦のみなさんが地下の食品売り場で今晩の夕飯を買い歩き、
芝生の広場では子供たちが走り回り、
学生たちが制服姿のままショッピングをする、
そんなありふれた日常の光景がそこにありました。
川崎という地に根付いたんだなぁ。
川崎の人々の暮らしに溶け込んだんだなぁ。
13年の歴史を感じました。
歴史というにはまだまだ浅いのかもしれないけれど、
ボクの知らない間にも、そこには確かに時間が流れて、
変わったものも、変わらなかったものも、
ひっくるめて13年の積み重ねがある。
小さな中華料理店の、小さな歴史。
小さいながらも懸命な、人々の生活、その積み重ねが、少しでもお客様に伝わる作品になればいいなぁ。
開館から15年。
幾多の公演を見守ってきたプラザソルと、
そこで劇場を運営し、15年間ずっと守ってきてくださった劇場スタッフのみなさまに心からの感謝の気持ちを込めて、
この公演に参加させてもらってます。
開館15周年おめでとうございます。
いい作品を創って恩返しがしたいです。
なんだか文ばっかりのブログになっちゃいました。ごめんなさい。
明日に指名する佐藤みつよが、きっといい感じの写真多めに載っけてくれると思います。知らないけど。
みつよお願い!
加賀美秀明